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高校生ぐらいで自分がゲイであることを認めるも、普通の会社員として社会にでる。
数年間真面目に働いてはみるものの、自分の居場所がわからなくなり生きづらくなる。日々の疲れは増し、癒しが欲しくなる。さまざまなアプリで出会いを試みるも、発展はせず。
アプリを通して友達になった子に連れられ初めてゲイバーに行く。
そこでキラキラ働く同士を見て、あぁこの人たちは己を抑制することなく、自分に正直に生きてすごいなぁと感動する。しかし、僕にそんな勇気はない。。
残業でへとへとに疲れる毎日、何もない休日、繰り返しの日々。僕の人生って何なんだ。帰宅途中、橋にもたれ暗く流れる川をぼーっと眺める。せめて、温もりが欲しい。
意を決して、一人でゲイバーに入る。
そこで働く同年代の子A子が話を聞いてくれた。
どんなに仲良くなっても、扉を開けて、外へ出たら暗闇が広がり一人ぼっちの部屋へ帰るだけ。孤独が増すだけ。そう考えると涙が出てきた。
そんな僕を見てA子は、ここで働いてみない?と僕を誘った。
思いがけない言葉にたじろいだ。